身体に光が纏い、視界の画面が一瞬の間に時計店へと変わった。立っていた身体はソファーの上に座っていて、急な変化に違和感が凄まじい。


「戻って……きた?」

「ああ、思っていたよりも早かった。旅行祈が帰還を判断したのか、旅行時間の限界か。後者だと問題だな。改良してまたチェックを――」


 クスクスと、時環は笑いを堪えた。幸哉に対して笑ったのではない。金属探知機を導入するきっかけとなった光景を思い出し、呆れのあまり込み上がった。


「はー……あんなアホらしいことがきっかけだったなんてね。アイツのせいで見張りが強化されたんだと思うと腹が立ってくる」

「前々から用意していたって可能性は? そんな一日で取り寄せるなんて難しいだろ」

「ウチの学校ならそれくらい簡単にするよ。変なところでお金遣いが荒いんだ」


 ――校舎は公立高校並の設備なくせに。


「学年集会をして全員に説教に近い注意喚起をしなかっただけマシか。俺が知らないだけで、裏ではもっと面白い発見がありそう……ねえ幸哉さん」


 幸哉はあからさまに嫌そうな目を向けた。不都合な予感を感じ取ったのだ。念のため聞こうと耳を貸したが、想像は的中し意味をなさなかった。


「次に旅行祈のテストをするとき、また俺の過去に行かせて?」

「断る」


 アマチュア品とはいえやはり高価な物に変わりない。元より駄目元であったため仕方が無いと感じたが、幸哉の理由は他にあった。