先輩の事を考えながらそのまま月曜日の朝を迎えた


「おはよー」

「おはよー、百華」

「ん?どうしたの」

「ちょっと寝違えた」

「聞いてよー」

先輩の話だな、今日は黒縁の眼鏡のはずだよね、私が見つけて2人で喜んだもん

「今日違う眼鏡だったのー」

「だよねー、茶色の眼鏡ってちょっとオシャレじゃない?」

「えっ!」

思わず声を出していた

「茶色だったの?痛ったたた」

「大丈夫?百華」

「うん、ごめん」

「薄い茶色だったの、今日は結構近くで見れたから間違いないよ」

「私は眼鏡無しが好きだから前のフチなしがいいな〜」

午前中の授業が終わり私は友達に用がある事を告げいつもの4階の空き教室の窓を開けた

先輩が音に気づいて振り向いた

「百華ちゃん」

後ろのドアを開けてくれる

「土日ありがとうね、すごく助かったよ」

私は頭を横に振った

「昼飯一緒に食べる?」

先輩が座っていた隣の椅子を引いてくれた

私は黙って座りお弁当を開けて先輩に渡す

「いいの?」

頭を縦に振って先輩からパンとおにぎりを差し出される

今日はおにぎりを選んだ

声を出すと泣いちゃいそうだった

「どうした?何かあった?」

そんな様子に先輩は気づいてくれた

おにぎりを、食べ終わり、ふぅと深呼吸をした

「あの……何で違う眼鏡してるんですか?」

私は下を向いたまま尋ねた