「あっ、これ食べる?パンとかおにぎりなら……」
永和は手作り弁当を持っていた
「何で!先輩料理出来ないのに?」
「俺が作った」
「えっ、意外なんだけど?」
「悪かったな、兄貴の方が何でも出来るように見えて出来ないから俺が出来るようにならなきゃって思った」
「もしかして戻ってきたのは先輩の為とか?じゃないよね」
「兄貴の為だよ、心配だったんだよ
そしたら百華ちゃんて子が片付けてくれたとか嬉しそうに言うし、あんな兄貴の汚部屋は引くんじゃないかって思ったら案の定話せなくなったとか言うし
嫌な女とか思ってたんだよ」
「確かに少しは引いたよ」
「だろ?(笑)」
「でも、先輩の本音を聞いたしいつも注目されてさ、家でくつろぐのは別にいいんじゃないかなって(笑)私が世話好きなのよ、ついやっちゃうの」
「俺と似てるかもな、まあ、あいつらといれないなら俺がいてやるし……気にするな」
と肩をポンと叩かれた
「堤くん……うん、ちゃんと説明する」
「永和って呼べよ」
「永和……くん」
「まっ、いいか……教室行くぞ」
私達は教室に戻った