「先輩……」

「言おうとしたんだけど百華ちゃんに遮られて言えなかった」

「ごめ、ごめんなさい」

「……弟から電話がかかってきた時にさ、モカの眼鏡が部屋にあるって聞いてさ、モカ?って思ったんだよ

そしたら色の事でさ、薄い茶色の色だったんだよね

それから百華ちゃんのことを思ってあれからモカ色の眼鏡をかけてたのに」

「えっ!」

「目が合っても反らされるしさ、俺の気をゆるしてるとこ全面に出しちゃったから嫌われたと思った」

「私はただ一生懸命探した眼鏡をかけてくれないんだろうって勝手にすねて、自分から離れようと……本当にごめんなさい」

「話せてよかった」

「ごめんなさい……ぐすっ」

「俺もごめん、百華ちゃんの気持ちに気づいてあげられなくて、あと連絡先聞いてなかったのも後悔してた」

私は涙を拭った

「先輩は大学はどこに行くんですか?」

「地元の大学だよ」

「バスケもするんですか?」

「する」

「また、モテるんですね(笑)」

「だから興味ないって言っただろ?百華ちゃんがいいんだよ」

「私……先輩のこと捕まえてもいいですか?」

「それ、前に俺が言ったじゃん」

「今まで意味がわからなくて……やっとわかりました、捕獲させてください!」

私は先輩に抱きついた

「俺もやっと百華ちゃんを捕まえた!」

「私が先です」

「俺だよ」

「ぷっ、フフフッ、先輩?」

「ん?」

「好きです」

「俺も、これからよろしくね、百華ちゃん」

「はい!」