1、大雨の凶器なりにし知らせなく
明かりなき世に生きる望みなし

2、明かりなき暗さ増しつつこの夜に
小便をせり人間我ら

3、病みぬれば生けぬものとは知りながら
明かりなき夜に涙をながす

4、明かりつき生かす命の喜びよ
神に祈りし手をあわすのみ

5、当たり前思いしことのその重さ
涙流して泣く喜びよ

6、明かりつき人の弱きを知るときに
仏ありしと心にて知る

今日は、ものすごい大雨がふりました。まるで車軸を流したような大雨でした。そんななかでも電車は動くし、社内トイレは利用できるし、ちゃんと私を駅まで運んでくれました。家に帰れば停電がおき、何一つの事ができず、仕方なくこのような和歌の製作しかできませんでした。食べ物は昨日の残り物でなんとかなりましたが、電気が使えないため、調理することができなくなり、食事をすることもできない。本当に、自分はなぜ生きているのか、こんな人間、生きていても仕方ないのでは、等と考えてしまいました。本当に、災害の時のために、ヘルプマークと、障害者手帳は持っていた方がいいですね。何か特をするわけではないけど、こういうときのためにです。
夜になっても停電は続き、もう死ぬしかないのではないか、と本気で考えたりもしました。もう、睡眠薬などを大量に飲んで死のうと考えたときに、部屋の明かりがつきました。もしかしたら、このタイミングでついたということは、神様が助けてくださったのではないか、私はそう思ったのです。
仏教では、アラーのような特定の神がいるわけではありませんが、私は直感的に神様や仏様というのは存在すると信じています。
べつに創価とか、そういうのに入っている訳じゃないけど、私は祈るというのは必要なことじゃないかなあと思うんですよね。試験でよい点を祈願とか、そういうことじゃなくて、もっと広い意味での祈り。毎日が平和でありますようにとか、そういうことです。そのためにあるのが宗教ではないでしょうか。
そんなわけで、今日は停電や大雨で、大変な日だったんですが、なんとか乗り越えることができました。
そして、目標は小刻みにすることも学びました。いつも大災害になると、リストカットや腕を噛んだりとか、体を殴るなどしてしまう私ですが、まだ、それをやめることを目標として挙げるのは早すぎるのです。それよりも、まず始めに、停電しても懐中電灯か何かで原稿が書けるようにすること、と、目標を変えることにしました。自傷行為をやめるというのは、本当に難しいです。だって、働いていない人間は身分が低いのは当たり前ですから、どうしても、辛いときは罰を与えなきゃだめ、という発想になってしまう。これをしていたから、犯罪者にならずにすんだという自負心が私にはありますので、これは消せません。
たぶん体を傷つけることで、身分が低いと言いたいんだとおもいます。
そんなわけですから、リストカットを繰り返すことをやめるという目標設定はまだ先にすることにしました。
まずは、大災害のなかで、何か原稿でも書けるようにすることを目標とします。
いずれにしても、今日は電車が大雨のなか走ったりだとか、家のなかで停電が起きたりとか、当たり前だと思っていたことが、奇跡のように見えた一日になりました。停電が解消されたあとは、言葉も言えないほど泣きました。嬉しいのやら、申し訳ないやら、そんな気持ちだったんだとおもいます。錯乱している当時、成文化することはまだできませんが、落ち着いたら思い出して成文化できるようにはなりました。だから、少しずつですけど、進化しているのでしょう。
心が病むということは、言い方が悪いですけど、赤ちゃんのような状態になるということでもあるのです。それは、認めます。偉い人の文献には、正常な部分もあるとか言う人もいますけど、私の経験にはまずそれはありません。一度、名誉も地位もすべて捨てなければならないのが精神疾患の大きな特徴かもしれない。
だから、治療するというのは、社会的に必要としている技術をもう一度獲得していくことなんだとおもいます。
いま私は、こうして今日あったことを成文化できるようになりました。どうしても、押さえきれない感情は和歌に表すことができるようになりました。この二つを獲得できただけでもすごいと思いましょう。次の目標は、反省文を書いて、家族に謝罪ができるようになることを目標としています。
私ですら、言葉で言い表せないのなら、他の人にもわかるわけがありません。それでは、いけないことですからね。
とりあえず、今回の停電に関しては、ずっと和歌を書いたりしていてなんとかやり過ごすことができました。
そして、当事者である私から、回りの方へお願いです。
「あなたは、表現ができないなんてずるい」
というように、障害のあるかたたちを、ジャッジするのは、やめてください。
それはものすごく苦しいのです。
成文化できないというのは、そういうことなのです。
だから、もし錯乱している人をみかけたら、そうなんだね、辛いね、これだけを言ってくれればいい。それ以外は何も関わる必要はありません。
私たちも放置してくださる方が、はやく回復することができますから。
精神障害者からのお願いだったのでした。
それでは、本日はここまでにしましょう。
読んでくださって、ありがとうございました。