「旭だけズルいから、俺にも東京の女の子紹介してくれよ」

「その子以外と連絡取ってないから無理」

「なら、その子に頼んで。友達とかいるだろ」

「紹介とか、そういうことするタイプじゃないから」

「じゃあ、その子でもいい!」

「はあ?」

教えるわけねーだろと、俺はわかりやすく無視をする。少しだけ空気が悪くなりかけたところで、「ちょっと、もんじゃにお煎餅入れたの誰?」と、早坂の声が飛んできた。

「あ、俺だわ」

「なんでもかんでも入れるのやめなって言ってんじゃん。この前酢こんぶ入れてどんなことになったか忘れたの?」

「酢こんぶ入れたのは俺じゃねーよ!」

早坂の一言で、再び雰囲気が明るくなり、そのあとは和気あいあいともんじゃを囲んだ。