【ぼやけててもいいから今の響の写真送って】
私は旭からのメールを読み返す。
テンポよく続いていたと思っていた連絡が急に途絶えて今日で三日が過ぎた。
先ほど勢いでかけてしまった電話の折り返しもない。
最初は前触れもなく連絡してきたことに『なんで』って思っていたのに、今は連絡が返ってこないことに『なんで』って思ってる。
身勝手で子供っぽい考え方に呆れてしまう。
私はおもむろにスマホを掲げて、カチャと自分のことを写した。そこには、見るからに沈んでいる私の顔がある。
……こんなの送れるはずがない。
きみが引っ越した日、私は心配されないように笑った。
旭がいなくても余裕だからって毅然としてた。
でもね、本当は不安だった。
この寂しさはきみじゃなきゃ埋められないことはわかっていて、心に吹くすきま風もきみにしか塞げないことを知っていた。
そのぐらい弱かった。
それぐらい……きみは私を照らす光だったことを、ねえ、旭はどこまでわかってる?