「う、うわああん……っ」
未央は泣きながら、また気持ち悪そうに次々と物を戻した。
私は急いで大きめのタオルとバケツを洗面所から取ってくる。未央はお母さんにしがみつきながらぐったりとしていた。顔が赤く火照っているから、もしかしたら熱があるかもしれない。
ふたりともお酒を飲んでいたこともあり、急いでタクシーを呼んで未央を病院へと連れていくことにした。
慌ただしく出払った家で、私は留守を頼まれていた。
未央が吐いたものを片付けて、食べかけだったお寿司にはラップをかけた。一通り綺麗にし終わる頃に、ガチャリと玄関の鍵が開いてお母さんだけが帰ってきた。
「……未央、熱中症だって」
「ね、熱中症?」
「症状は軽度だけど、大事を取って今夜は入院になった。私も付き添いで泊まるから」
どうやらお父さんではわからないからと、未央と自分の着替えを取りに来たようだ。