カジュアルなフレンチレストランで、前回のお見合い同様向い合わせで座る。
カジュアルというだけあり、ナイフとフォーク以外に箸も置いてあった。
「では僕はお箸でいただきます。ナイフとフォークはどうも苦手でして。」
「私もお箸の方がいいです。」
二人はお互いにこりと微笑み合うと、前菜から始まるコース料理にしばし舌鼓を打った。
お肉が柔らかくて美味しいだとか、付け合わせのこの野菜は何て言う名前だろうなど、終始当たり障りのない会話だったが、広人の柔らかい雰囲気のせいだろうか、全く苦ではない。
むしろ心がほだされるようだった。
広人が何度もメガネに手を当てるので、もしかして顔のサイズと合っていないのではと思い、杏奈は提案してみる。
「広人さん、そのメガネ変えてみたらどうですか?」
「え?」
「なんかもっとスタイリッシュで細いフレームの方が似合うような気がする…。」
メガネの形を想像しながら杏奈が広人の顔をまじまじと見ると、広人はおもむろにメガネを外した。
分厚いレンズに隠れていた素顔を見て、反射的にドキリとする。
「そういえばこのメガネ、何年も作り直していませんでした。もしよろしければこの後メガネ屋さんへ一緒に行ってもらえないでしょうか?」
「へ?」
「杏奈さんに選んでいてだきたいです。」
メガネを外した状態でにこりと微笑まれ、杏奈の胸は激しく脈打つ。
それはとても素敵な笑顔だった。
「え、ええ。いいですけど。」
自分の気持ちに戸惑いながらも了承をすると、杏奈は残りのデザートを口にした。
何だかとても甘く感じられるデザートだった。
カジュアルというだけあり、ナイフとフォーク以外に箸も置いてあった。
「では僕はお箸でいただきます。ナイフとフォークはどうも苦手でして。」
「私もお箸の方がいいです。」
二人はお互いにこりと微笑み合うと、前菜から始まるコース料理にしばし舌鼓を打った。
お肉が柔らかくて美味しいだとか、付け合わせのこの野菜は何て言う名前だろうなど、終始当たり障りのない会話だったが、広人の柔らかい雰囲気のせいだろうか、全く苦ではない。
むしろ心がほだされるようだった。
広人が何度もメガネに手を当てるので、もしかして顔のサイズと合っていないのではと思い、杏奈は提案してみる。
「広人さん、そのメガネ変えてみたらどうですか?」
「え?」
「なんかもっとスタイリッシュで細いフレームの方が似合うような気がする…。」
メガネの形を想像しながら杏奈が広人の顔をまじまじと見ると、広人はおもむろにメガネを外した。
分厚いレンズに隠れていた素顔を見て、反射的にドキリとする。
「そういえばこのメガネ、何年も作り直していませんでした。もしよろしければこの後メガネ屋さんへ一緒に行ってもらえないでしょうか?」
「へ?」
「杏奈さんに選んでいてだきたいです。」
メガネを外した状態でにこりと微笑まれ、杏奈の胸は激しく脈打つ。
それはとても素敵な笑顔だった。
「え、ええ。いいですけど。」
自分の気持ちに戸惑いながらも了承をすると、杏奈は残りのデザートを口にした。
何だかとても甘く感じられるデザートだった。