(カイリたち、本当にこれで良いのかな。別れちゃうと次に会ってもうまく話せないものなのかな。そんなのってなんか嫌だな……)
「ハーちゃんに、やっぱり会いに来て良かったな」 とヒバリが呟いた。物思いにふけっていたことに気づいて慌てて相槌を打った。
「うん。私も会いに来てくれて、本当に良かった」
「ハーちゃんはいいな。ひとが望んでも手に入らないようなこと、自然と叶えられて」
ドキッとした。それはどういう意味だろう。カイリの隣に住んでいるということだろうか。
好きなら、そのひとの近くにいたいと思うものなんだろうと想像はついた。どうしてかそこでソウメイの顔が思い浮かぶ。
だけど深刻そうなヒバリの様子が気になり、それ以上は考えなかった。
「ヒーちゃん?」
「あのね。ハーちゃん、私、本当はハーちゃんに謝りたくて会いに来たんだって言ったら怒る?」
どういう意味だろうと首を傾げると、悲し気に微笑んだ。