眼鏡を外して百華の名札をもう一度見て百華の胸元に顔を近づけて名札を裏返しに付けた
ふわっとした髪の毛が百華の目の前に広がりいい匂いがした
クンと嗅いだもののあまりの近さに少し後ろに後ずさりをしてよろけた
「あっ、ごめん、外したらやっぱ見えないから」
百華の身体を支えてくれた
「あっ、そうですよね、かなり悪いんですね」
男の人にこんなに近づいたことがない百華は顔を横に向けた
近い、近いよ〜
「不便ですね、私がでも先輩を見た時は眼鏡はかけてなかったです」
「じゃあ、部活の時かな?」
「そう……ですね、確かバスケ部に見学に行った時でした」
「バスケに興味あるの?」
「いえ、全く!友達に誘われて付いていって友達は先輩の事を知っていてキャーキャー言ってました、だから名前覚えてました」
「そっか(笑)バスケ部のキャプテンを一応やってます、堤永遠(つつみかなた)だよ、よろしくね、遠藤誰ちゃん?」
「百華、遠藤百華(えんどうもか)です」
「百華ちゃんね」
「あの、名前呼びはちょっと……」
「どうして?」
「堤先輩のファンに聞かれたら困るので」
百華は片手を広げて前に出した