「先輩、大変ですね色々と……」

「本当に思ってる?」

「思ってます(笑)」

「百華ちゃんを食事係として雇いたいくらいだよ」

「バイトですか?ダメですよ、高校生が雇い主なんて(笑)」

「そっか、残念だな」


「堤くん、前に作ったメガネはあるのかい?」


「部屋のどこかに(笑)」

「先輩、もしかして掃除も苦手とか?」

「当たり(笑)」


食事か終わるとシャツを先輩に渡した

「ありがとう」

シャツを着ると先輩は鏡も見ずにコンタクトを付ける

目をパチパチとまばたきをして百華の方を向いた

「やっと、百華ちゃんの顔がはっきり見えた(笑)」


百華はドキッとした

そんな事言われたら嬉しくなる

「やっ、はっきり見えない方がいいと思います」

百華は思わず目をそらしてしまった

かっこよくてモテる人は何を言っても女の子は喜ぶ……漫画でよくあるパターンだ

「じゃあ、帰るよ、ご馳走様、ありがとう」

「いえ、気をつけて下さい」

百華は玄関で見送った


ふぅ、慌ただしい1日だった

お風呂に入りながら今日の午後からの出来事を考えてしまっている自分がいた