今、
目の前にいる、貴方に、

いかにこの青が 得難い
奇跡の存在なのかを、
私は、存分に伝える事が出来るだろうか?

この心に描く 心情を、
正に目の前に存在する、
貴方に伝える程の技量を、
どうか私に 持ち合わせていますように。

それは、成し遂げたい、
告白のような

祈りなのです。


貴方は 思った事がないだろうか?

写真に撮ったデジタルの風景を、プリントアウトした時に、
その空の色がどうも、違うと感じた事が。

デジタルで描いたイラストや、
デザイン、仮想風景を、
3次元に出力した時、
どうも色や発色が、データで見る時と印象が違うと。

どんなに、斬新なファッションアイデアのカラーも、
自由に生地には出来ない。
デザインを、
生産ラインに乗せるまでの
納得した
サンプルカラーが出来ない。

3D技術で、こんなにも自由に
2次元をリアルに造り出せるのに、
どうしようもなき壁。


それを、色 で感じた事
ありませんか?

現在コンピュータ理論上では、
1680万の色を表現
できるのですが、
それを 3次元に再現するには、
自然物質だけでは難しく、
どうしても、化学合成物が
必要です。
それを専門にする
研究もありますが、

残念ですが、
貴方と、私の現実世界では、
コンピュータの世界ほど、

多彩な 色 を
まだ 表現、出来ないのです。


物体の 色 とは、
構成する原子が、太陽の光を
反射して生まれます。

貴方が、これまでに、
少し詳しく、絵を塗る事をしているならば、分かるでしょうか?

絵の具は、混ぜると、
無限の色を作れる気がします。

けれども、
混ぜれば、混ぜれる程、
色が『煤んでいる』事に
気がつきますよね?

粒子が混ざれば、
混ざる程、
密度が濃くなって、
光の反射が
悪くなるからですよね?


知らず知らず 分かってますね。

絵の具は、
絵の具のままに塗るが、
一番綺麗な発色を
出してくれるのです。

いわんや、色の三原色、

『赤・青・黄 』 は 混ぜれば、

たちまち、
その、明るさを 壊してしまう。

高級な車にだけ、使われる色が
あるのは
ラグジュアリー感の差別化?

いいえ、それ以上の理由です。
物質的に、使用頻度的に、

『価格の高い色』

を使えるからです。


例えば 赤。
世界の自動車色で、赤い車は実に
たった 8%しかありません。

発色のいい赤は、
有毒物質を化合して発色を
古来してきました。

それが、近年 それ以外の炭素で化合出来るようになりました。
でも、雨や熱の影響を受けやすいんです。

赤の 外車や、スポーツカー。

安全性が問われる車において、
赤ほど、
安全な色が 難しい色は、
無いのです。

安全に 鮮やかな 赤 を使うには、
お金が 掛かるという お話です。


安全性に 問題がある ものもあり、
安定性や、色度や、不透明度に
問題が ある ものも ある、
のが、

赤という色 なのです。

赤でさえ そうなら、
人類的に、人気の 青 ならどうだと思いますか?


古代エジプト
漢王朝
マヤ王国
現在までも

『高貴な青』色顔料は

『人を惹き付ける色』で
あり続けています。


貴方は、
世界で最も高価な『青』を
ご存知ですか?

金より貴重な『青』

その名も、
『海を越えて(来る青)』

天然ウルトラマリン。

この青は、宝石である
ラピスラズリが材料なんです。

古くは、地中海を
海路でもたらされた
ラピスラズリ。

その ラピスラズリから、
わずか
2%しか抽出出来ない『青』色。

ツタンカーメンの
黄金のマスクにもあるのも
ラピスラズリですね。

ですから、
西洋で『青』は重要な
意味を持ち、
『天の真実』を意味しました。

芸術家は、貴重な『青』で
聖母や キリストのローブを
彩ったのです。

神秘さと、
清らかさ、
高貴で、
唯一無二。

そのシンボルですよ。


けれども、『純度の高い青』の
ラピスラズリは、
地球上で

アフガニスタンでしか出ません。


数千年に渡り枯渇することなく、
今尚『青』を産出する場所が、

今 地球上で、

キリスト教徒の
いる事ができない

2つ国の1国なのは
何の皮肉でしょうか?


誘拐、紛争、テロの世界で、

その高貴な『青』は

悲しいですが、
貴重な軍事資金源として

使われています。


この様に あらゆる理由で、
完璧な青色を『創り出す』のは

色の世界では
長年の命題でした。


そして、2009年。
人類は
新星の『 青 』を、偶然生み出す奇跡に遭遇したのです。

それは、
強磁場、強誘電、強弾力
を併せ持つ
『マルチフェロイック』物質を
探す研究という、
全く『色』分野でない 過程での

出現でした。

多値メモリ、次世代型デバイス、磁気センサ、ナノ発電といった分野への応用物質の世界

身近なら、電話のデバイス
分野から

突如 出現した『青』なんて!

「イットリウムY」「インジウムin」「マンガンMn」
これを摂氏1200度で焼くと、
強烈に鮮やかな 『青』の粉が
この世に 出現したのです。

50年、色褪せず
耐久は
ウルトラマリンや、プルシアンブルーより高く

毒性は
コバルトブルーより安全で、

美しい色彩は、
フタロシアニンブルーより明るく、

安定していて、
ビクトリアブルーより エキゾチック。

熱反射率が良く
他のブルーより 群を抜いて ECO。

温度が低くなる 効果を持ち、
赤外線をも反射する。

ブルーにして、
太陽の煌めきの様な
レッドアンダートーン を持つ
無機『青』色顔料。

マンガンが 緑と赤の光を吸収し、青のみ残され、現れ出た、

その ブルーは、

『三方晶と両錐のコーディネーション』

『Yln Mn インミンブルー』

と名付けられました。

それが、発見から10年を掛けて、
ようやく
世界市場に 踊りでたのです。

この 新しい『青』の出現は
近い将来、
全く『新しい 赤、緑 、紫』を

この世界に出現させる
可能性さえ、証明した

奇跡の 『青』なのです。

それが、貴方の目の前に
在る 『青』なのです。

この 『青』に 出逢えた

貴方に

そう!!祝福あれ!!