「・・・・・・・お兄さん、それを手にしたらぼくも手加減はできないよ?」
鋭く光るオッドアイの瞳が妖艶に光る。

怪しくも綺麗でその場を支配するような光。

空気が重く感じる。

重力を感じるような感覚に陥ったとき、長身の男はポケットからナイフを取りだすと同時に金糸の少年に向けて、鋭く鋭利な刃を腹部目掛けて思いっきり突き刺しにかかった。
「死ねや、この化物がぁぁぁぁぁ」

少年は体を半身にして迫りくるナイフをかわして、
「化物って酷いなぁ、僕からしたらよっぽどお兄さんのほうが化物だと思うんだけどね、無理やり女性を傷つけるようなことしておいてさ」

「なんだよ、てめーの彼女か友達かよ?ホイホイ軟派についてきた女も悪いだろーが」

長身の男はナイフを少年を目掛けて闇雲に振り回す。