セシリーは真白の言ったカラーギャングを全く理解できないでいた。

前に真白が借りてきた映画の中のギャングがどうしても頭をちらついていたからだった。そうしてセシリーは真白が似たようなものと言ったことで納得した。考えるのをやめた。

セシリーは真白にすこしだけ微笑む。

理解したわと言わんばかりに。

真白はその表情を見て、それ以上の説明は不要と理解して、軽く微笑み返した。

ウインドウショッピングを続ける二人の後を赤い影が追いかける。

それは一人、また一人と増えていく。

「・・・・・・・何かしら?後をつけられているような気がするのですが」

明らかに不満そうな声色で真白に話しかける。