繫華街に異様な景色が連日のように広がる。

街が赤い色で埋め尽くす。

金糸の髪色の少年を探し出せずに苛立ち始めていた。

狭い路上や、至る所で小競り合いが目立つようになっていた。

金糸の髪色をしていればいい。

誠也の手を出すなという言葉に抑制する効果は段々と薄れていった。

目に余る惨状だと緒方龍彦は思っていた。仲間の為に始めた狩りだったが、今ではその仲間を潰したいと思っていた。

「・・・・・・・本当にこのままでいいのか?」

緒方龍彦は誠也に問いかける。

「いいんだよ、たっちゃん」

これでいい、このままバカな奴らは消えていい。

多すぎるギャラリーは邪魔でしかないかな。

日々補導されていくメンバーを見て誠也は不適な笑みを浮かべるのだった。