『そして、貴方に話さなくちゃいけないの…』
「な、何だよ、突然…」
突然、メリーが真面目な表情で言いだし、先程の悪趣味全開のメリーのギャップを感じ戸惑う。
『貴方の特殊能力は、幽霊と話したり、触ったり出来るって言ったけど、それは違うの』
「はぁ?!」
陽一は驚き、椅子から立ち上がったので、椅子はガタガタと音を立てながら倒れた。
「いやいや、待てよ!今、俺はお前とこうやって話してるじゃねぇか?!」
『……私もそうだと思ってた。あの時、貴方に話そうと思ったけど、貴方は混乱していたから、それ以上は言えなかったのよ』
「あの時…?」
『説明をしに貴方の家に行った時よ』
あの時、メリーは陽一に真実を話そうとしたが、現実突き付けられ混乱をしている陽一を見て話せなかったのだ。
『特殊能力は、幽霊と話したり、触れたりすることが出来るのは“当たり前なの”
それにプラス、幽霊・悪霊に対して効果のある力を使えるの』
「全ッ然嬉しくねぇー!もはや、人間でも何でもねぇじゃねーか!」
陽一はパニック状態になる。高い霊感に特殊能力ならまだしも、特殊能力がさらにあると知り、頭を抱え込んだ。