『何を言ってるの!これは、人を恐怖のどん底に堕とすことが出来る、素晴らしい物なのっ!』


「お前が何を言ってるんだッ?!素晴らしくねぇーし、その人がお前らの悪趣味の犠牲になってるだけじゃねぇか!」


再び、メリーの開き直った悪趣味を聞き反論する陽一。それを聞いたメリーは、陽一の反論に不服を感じ口をとがらせる。


『悪趣味じゃないわ!人々に、たった5分で最高の思い出を作ってあげてるの!』

「そんな思い出いらねぇーよッ!胸を張って言うな!」


何故か胸を張って堂々としているメリーに対し、陽一は苛立ち始める。


『す、少し話しが逸れてしまったから、本題に戻るわ』

「かなり逸れたぞ」

『ゴホン。と、という感じて、私たち幽霊は人と霊を守っているの』


メリーは冷静さを取り戻して、先程のやり取りがなかったかの様に振る舞おうとするメリー。


しかし、陽一に今まで自分が取り乱しているのを終始見せているため、ごまかす為に無理矢理まとめたのだ。