ルナのと唱えと共に、古池の体から白くて小さな光が出現した。


『にゃーん』


光はふわふわと浮かび上がる。ルナの元に寄り、ルナは口を開けその光を食べた。


「んなー?!お前、古池に何をした?!まさか、魂を食べたんじゃないだろうな?!」


予想外の展開に陽一は混乱をし、ルナの体を掴み揺さぶる。


『にゃ~~!』


陽一の容赦のない揺さぶりに、ルナは目を回す。


『落ち着いて。ルナは“記憶”を食べただけよ』


「記憶だと…?」


メリーの言葉を聞き、ルナを揺さぶる手を止めた。



「……ぶ、ちょう?」


「古池?!大丈夫か?!」


古池が目を覚まし、陽一は駆け寄る。


「俺、何してたんだっけ…。確か、自主練をしてたら偶然部長に会って、それから…あれ?全然思い出せない…」


古池は必死に思い出そうとするが、そこの記憶だけが全く思い出せず疑問を抱く。


陽一は、慌て助けを求める様にメリーを見つめた。


『ごまかして』


「…お、お前は倒れたんだ。今日の練習は一番きつかったし自主練もしたから、疲れがたまったんだろ」


陽一はメリーに言われた通りに、ごまかす。