「だから…出せって言ってるだろーーーが!!」
パシャーーーーンッ!
陽一は、竹刀を水の壁に叩きつけながらブチキレた。それと同時に、水の壁が破壊され、陽一は出られた。
そんな…!力が完全に目覚めてしまったの?!
陽一の力が予想よりも早く完全に目覚めてしまい、メリーは動揺する。
「よくも俺を、あんなもんで閉じ込めやがったなぁッ!」
普通なら、竹で出来ている竹刀が水の壁を壊すことは出来ない。
しかし、今の陽一にはそんな疑問を抱く暇もなく、自分を無理矢理閉じ込めたメリーに対し怒りを覚えた。
『ダメよッ!貴方は下がっ「うるせぇッ!」
陽一は、メリーの言葉を遮る。言い続けようと
するメリーだったが、悔しそうな表情で唇を噛み締める陽一を見て、思わず黙ってしまう。
「もとわと言えば、俺のせいで古池が巻き込まれたんだ…。だから、俺が片をつける。お前は引っ込んでろ」
陽一は、自分のせいで古池を巻き込み責任を感じている。同時に、メリーの忠告を聞かなかった自分に腹を立てた。
だからこそ、引き下がるわけにはいかない。
『………分かったわ。だけど、私も戦う。それが条件よ』
「分かった」
本当は反対だが陽一の気持ちを理解して、メリーは止めることをやめた。