そこには、髪をツインテールにくくり、黒を基調とした、半袖のワンピース。裾と袖には、黒のレースが付いている。


靴下は白のニーハイソックスに、靴は、かかとの低い黒の靴を履いていた。


以前、陽一の家に来た時とは真逆の格好をしたメリーが居る。


あいつ---!


【何者ダッ!】


『現世の秩序を乱す者を倒すべく、漆黒の月夜に導かれ“G.S.S”のメリー、ここに見参ッ!!』


メリーは、決め台詞らしいものと共に、謎の決めポーズを見せつける。


なんか痛い登場してるんだけど---!


『私がいる限り、これ以上の悪でぃ!……悪事はさせないわッ!』


噛んだ!おもいっきり噛んだぞ---!

こいつ、いろいろと台無しにし過ぎだろ--!


メリーが登場に失敗した為、シリアスな雰囲気はぶち壊され、ただの頭の痛い少女となった。


『貴方たち悪霊に、彼を絶対に渡さない!“水よ…我に集え”』


ゴーーーーーッ!


メリーの唱えと共に、近くにあった井戸から水が勢いよく飛び出す。


水はテニスボールぐらいの大きさになり、メリーの周りに浮遊する。


水は徐々に形状を変えて、鳶(とんび)の形になった。


『“行け!水鳶(みずとび)”』


メリーの掛け声と共に、水鳶は悪霊に襲いかかる。