やっぱり、あの特殊能力…間違いない。
メリーは帰り道、陽一のことを考えていた。
まだ、名前は聞いていないけど、あの容姿……ほぼ確定ね。
メリーは、確信をしていた。メリーにとって、陽一は待ち望んでいた“希望”なのだ。
もう、会えないと思ってた。まさか、こんな形で巡り会うなんて…。
メリーは、嬉しくて泣いていた。真っ暗な夜空に、涙がポロポロとこぼれ落ちる。
陽一の前で、泣きそうになっていたのを堪えていた。そして、全てを明かしたい衝動も抑えていた。
だけど、私のせいで貴方の霊感と特殊能力を目覚めさせてしまった…。それは、私の責任だわ…。
メリーは、陽一に罪悪感を抱いた。
貴方には、“あの時”みたいに辛い思いをしてほしくない…。“あの時”の私は、なにも出来なかった。
だから、今度は私が貴方を護る。絶対に。
メリーは、涙を拭き取り固く誓う。
決意をしたメリーの姿は、真っ暗な夜の中に消えていった。