『どうしても、確かめたいことがあるの。合わせるだけでいいから』


メリーの真剣な眼差しに、ふざけていないと勘づく陽一。


「…分かった」


メリーの押し負け、言われた通りに手を合わせる。手のひら同士が触れあった途端、、


「……!冷たッ?!」


メリーと手を合わせた箇所が、氷のように冷たい手をしていた。あまりにもの冷たさに、慌てて手を離す。


「なんで冷たいんだ?!」


『…私たち幽霊は、死んだ人間だから体温がないの』


メリーは、少し悲しそうな顔で答える。


「そ、そうか。お前は、死んだ人間なのか…」


陽一は、メリーから自分は死んだ人間だと言われ、どう反応したらいいのか分からず困ってしやった。


『それにしても、まずいことになったわ…』


陽一が困っている様子に気付かないぐらい、メリーは深刻そうな表情する。


「何がまずいんだ?」


『……貴方には、特殊能力があるの』


「は?!俺は、霊感だけじゃなかったのかよッ?!」


新事実を告げられ、陽一は思わず椅子から立ち上がり、メリーに詰め寄る。