『……正確に言うと、貴方の霊感は“眠っていたのよ”』


「は?眠っていた?」


予期せぬメリーの答えに、戸惑う陽一。


『そうよ。貴方は生まれつき霊感を持っていた。
そして、貴方がどうして幽霊が見えているのかって聞いてきた。つまり、それまでは霊感が“眠っていた”ことが分かるわ』


「な、なるほど。そして、俺は昨日“目覚め”たわけか…」


メリーの説明を受けて、陽一は納得した。


『…今度は、私から質問していい?』


「なんだ?」


『貴方から見て、私はハッキリと見えてる?それとも、ぼやけて見えてる?』


今度は、メリーが陽一に質問をした。


「ハッキリと見える。それがどうかしたのか?」


陽一は、質問の意味を理解することが出来ず、言われたまま正直に答える。


『……そう。貴方は、とても霊感が強いのね。じゃあ、次に今から私と手を合わせて』


「は?!なんでだよッ?!」


突然のメリーの指示に、驚きを隠せない陽一。