『これは“仕事”だから、仕方ないの』


「どういう意味だ?」


メリーの発言に疑問を持った陽一は、眉間にしわをよせる。


『…今から話すわ。だけど、一つ約束して欲しいの』


メリーは何かを決意した表情で、陽一見つめる。


「なんだ?」


『誰にも言わないって約束できる?』


メリーの瞳は、真剣だった。そんなメリーを見て、陽一は真面目に言われてると察する。


「約束は守る。てか、仮に話したとしても誰も信じねぇよ」


仮に話したとしても、陽一が周りから“痛い奴”と思われるのが、目に見えている。陽一は、理解している。


『分かった。で、まず聞きたいことある?』


「…なんで、俺が急にお前たち“幽霊”が見えるようになったんだ?」


これが、陽一が1番知りたかったこと。


『……それは、昨日も言った通りよ。貴方の霊感が“目覚めたのよ”』


「だから、それが分かんねぇーて言ってるんだッ!それに、なんでお前が俺の霊感が目覚めたのを知ってるんだ?!」


陽一は昨日と同じ言葉を返され、キレながらメリーに言い返す。