「俺のじいちゃんも一人暮らししてるから、ちょっと心配だな」


「電話とかしてみたらどうだ?」


祖父を心配する慶太を優しいなと感じた陽一は、慶太にアドバイスをする。


「おう。家に帰ったら電話してみる。一応聞くけど、お前のじいちゃんは元気か?」


「“あの”ジジィが、くたばるわけないだろ?」


「……だよな。お前のじいちゃんは元気だもんな」


慶太は、陽一の答えを予想しており苦笑い浮かべる。


陽一の祖父(武志)は、元気を通り越してうるさい。おまけに喋り続けるのだ。


別名、黙ることを知らない“喋るマシンガン”陽一さえ、そのマシンガンに耐えることが出来ない。


しかも、身内・他人関係なしにしゃべり続けるので、慶太もそれの“被害者”なのでよく知っている。


「まぁ。元気が一番だよな~。じゃあ、また明日な」


「おう。また明日」


陽一と慶太は別れを告げて、それぞれの家に帰った。