山辺が剣先を人差し指と中指の間で止めていた。


そして俺は剣を握ったまま動けずにいた。


「やっぱり君は雑魚だね、たとえ刺さっても
そんな剣じゃ僕は倒せない」


「な・・・お前が勇者が現れた証拠で
この剣を魔法陣に出したんだろ!?」


「そうだけど、僕を倒させるために
君を召喚させたんじゃなくて
僕が君を倒すために召喚させたんだ、
僕を倒せる武器なんて渡すわけないだろ?


そんな・・・!


「でも・・・」


「なんだよ・・・」


「その勇気、いいね?頂戴!」