だいぶ気分が落ち着くと僕は身支度を済ませソレイユと共に学園へと向かった。

僕達の通う学園は剣士を育成するエペイス学園。
六年制の学園で常にランク分けされていて強者こそが正義という世界。ちなみに僕とソレイユは六年生。

そんな学園の学年の中で頂点に立つのがこの僕クラージュ。その次がソレイユだ。
この学園の1位と2位は卒業してから国王軍に入る推薦が来る。
幼い頃から国王軍に入る事を夢見てた僕達はここに入学してからずっとNo.1とNo.2は守ってきた。

そして明日。僕達六年にとっては国王軍の推薦をかけた最後の実技試験がある。

……ついに明日か……思い返せば長かったような短かったような。
魔剣を手に入れてからはずっと剣と関係することばかりやっていた。
勇者ごっことか兵士ごっこみたいな遊びとか頻繁にやってたっけ。

それが明日の結果次第ではごっこ遊びから本物に変わるんだ。

そう思うと緊張してくるなぁ……

……というか、さっきからやたら騒がしいな。

ソレイユの方を見ると同じ事を思ったのか訝しげな表情で前の校舎の方向を見ている。

校舎の入口にくると明日の学年別ランク分けの実技試験のトーナメント表がある。
試験の前日にトーナメント表が発表されるのは知っていたが、こんなに大勢が集まってずっと見てるのは珍しい。

「ーークラージュさんとソレイユさんが一回戦ってやばくねぇか?」

「ーー完全に潰し合いだろ」

「ーー六年からしたらチャンスだけど……なんかな……」

僕とソレイユが一回戦目?

全身から血の気が引く感じがして人混みをかき分けてトーナメント表を見る。
確かに一回戦目の僕の相手はソレイユ。
いつもなら去年の一位と二位は決勝で当たるようになってたのに……なんで……?