急な雷雨に降られて、雨宿りをしていたときのことである。
「あの…バイク旅ですか?」
隣に居合わせた制服姿の女子高校生に、近江修は声をかけられたことがあった。
この日は実は修の家では妹の結婚式があったのだが、
「お前は死んだことになっているから、式には出ないでくれ」
というので、スマートフォンの電源を切ったまま、横浜からここまでずっとクロスカブで道の駅まで転がしていたのである。
しかし急な雨であったので、仕方なく止むのを待っていた。
そこへさきほどの女子高校生である。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…