彼女は津島茜といった。
ずっと地元であったらしく、
「バイクでいつか、旅をしてみたいって思ってて」
それで修に思わず話しかけたらしい。
「お兄さんのバイクは、アレ?」
指をさす先には、雨に濡れた黄色いクロスカブがある。
「あれで横浜から来た」
茜は横浜という地名に驚いたらしかったが、
「横浜かぁ…」
感慨深げにつぶやいた。
しばらく雨が止むまでの間、ちょっとした話をして意気投合したので、
「LINEだけ交換しよ?」
茜が言うのでIDを交わした。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…