それから一週間─︎─︎…


「碧、最近帰るの早いわね」

「うん……用事が、なくなったからね」


こんなに柊と会わなかったことが無くて、寂しくて会いたくて……まだ一週間しか経ってないのに会いたいと思ってしまう。帰って来てすぐに着物に着替えて障子を開けて外を見た。


「……良かった、柊もう神社にいないや」


この部屋から神社は丸見えだ。これで柊は……退治されないで済む。
私が来なきゃ、来る意味ないって思ってくれてるのかな……なんて淡い期待を抱いてしまいそうだ。

だけど……これで柊は神社に来ない……もう、会うことはないんだ。

私はきっと、柊のことを忘れて違う誰かに恋をして結婚するんだ……。それは柊も同じで、私じゃない誰かと恋をするんだろうな。


「私は、忘れられるかな……柊、会いたいよ」


そう、呟いてふと外を見た時……すぐそこに、知ってる後ろ姿を見つけた。

え、嘘っ……なんで、彼がいるの? 

この家に近づいたら、家に張ってある強力な結界で大怪我する……そう思い、急いで外に出た。


「柊っ!!」