鏡よ、鏡、世界で一番かわいいのはだあれ?
私は毎朝鏡にそう問いかけて微笑む。
もちろん、世界で一番かわいいのは私だ。だって、問いかけた鏡に映っているのは私だから。
私は世界で一番かわいい。
あれ、でもこのセリフって悪い継母のセリフだったかな?
でも、どっちでもいいじゃん。
可愛いが正義っていうしね。
私は今日も大好きなものに囲まれて生きていくの。
苦いのも痛いのもイヤ。
甘いお菓子と大好きなお洋服と可愛いものに囲まれて生きていきたい。
だって、それが女の子として正しい生き方だと思うから。
だからって、毎日いきていくのにルールがないわけじゃない。
私は朝は早起きだ。
朝早く起きるとちょっとだけ得をした気分になれる。
早朝のきれいな空気を胸いっぱいに吸い込みながら、汚れていない街の様子を見ることができる。
街だってちょっとだけ夜空の色が残っていて、寂しい色をしている。
灰色のビルに、冷たい空気、人がいないそんなコンクリートの塊はまるで世界の終わりを迎えたみたいな気分になれる。
女子高生だったころ、私はよく世界が終わる日のことを考えた。
世界が終わる日、私は何をしているだろう?
最後の晩餐のためにスイーツパラダイスを貸し切りにしているだろうか?いや、せっかくの最後なのだから奮発して資生堂パーラーとか千疋屋のフルーツパーラーがいい。明日には世界がなくなっちゃうんだからって、ニキビができることや夜眠れないこと、太ることも気にせずにお腹いっぱいケーキを食べたい。
バイキングで食べ放題といっても、いつもは細切れに切られたケーキの欠片を食べているけれど、貸し切りなのでケーキをホールのままフォークを突き刺したい。ああ、でもこの時のフォークはお気に入りの白くて柔らかい赤ちゃん用のフォークにしよう。銀色のひんやりと冷たいとがったフォークもいいけれど、あのフォークで食べるとなんともまろやかで優しい気持ちになれるから。飲み物は、一番高いメロンジュースじゃなくて、牛乳がいい。ちょっと高いグラスに氷を浮かべた牛乳。氷の周りだけバター色にみえるのがなんだか心をくすぐられる。いつもはすました顔で紅茶が好きなんて言っているけれど、なんだかんだいって私は牛乳が好きだ。
そうだ、世界が終わる日の朝は牛乳配達で届けてもらった瓶入りの牛乳を白い子猫と分け合って朝ごはんにしよう。
ミルク色の子猫がピンク色の舌で浅いベビーブルーのお皿に入ったミルクをなめとる。私はそれより濃い青色のマグカップにはちみつ入りのホットミルクをいれよう。
何時もと変わらないなんてことない朝を迎えて、いつもどおりにその朝をぐだぐだとすごす。それってとっても贅沢で貴族的だ。世界の終わりだからといって贅沢をしないほうがいいのかもしれない。
世界の終りの日にスイーツ食べ放題に行くのはやっぱりちょっとカッコ悪いので世界が終わる前日くらいにしておこう。
世界の終わる日にミルク色の子猫とであって、最後の一日をたいせつに生きる。
ちゃんとお化粧もするし、いつもどおりにドレスアップだってする。ちょっとだけ、贅沢してこの日のためのとっておきのワンピースも買っておく。
理想は、下妻物語で桃子が刺しゅうをいれたみたいな真っ白なジャンスカに素敵なバラの刺繍がいい。もちろん、ヘッドドレスもお揃いで。
ちょっと、怖いとおもって使っていなかった赤色のカラーコンタクトレンズも使おう。
あーあ、ドモホルンリンクルつかってみたかったなあ、なんて思いながら私は死んでいくのだろう。
真っ白なジャンスカにミルク色の子猫。
世界の終りの瞬間って何色なんだろう。
真っ暗だろうか?
隕石が落ちてきて真っ赤に燃え尽きるのだろうか?
明日のジョーみたいに白い灰になってしまうのだろうか?
世界の終わる瞬間はできたら白がいいな。
真っ白なジャンスカとミルク色の子猫を混ぜ合わせたみたいないろで、世界が終わった次の瞬間新しい世界がはじまるの。
真っ白ならいろんな色をつけられるから、新しい世界はあっという間にできあがるでしょ?
そんなくだらない事ばかり考えていた。
世界が終わるなんて簡単なことなのにね。
死ねばいいの。
それに気づいたのは、彼の世界が終わった瞬間だった。
私が彼の世界を終わらせてあげたの。
あんまりにも苦しそうだったから。
苦しそうな顔をして嘘をつくからいけないのだ。
嘘つきは罰があたるんだ。地獄で閻魔様に舌をぬかれるんだ。
苦しい嘘をいつまでもつくからいけないんだ。
うそなんかつくやつがわるいんだ。うそつきはみんなわるいやつなんだ。
うそつきなんてしねばいい。そのほうがみんながしあわせになる。
みんながしあわせになれるなら、うそつきもみんなにふくまれてしあわせになれるでしょう?
みんなのしあわせのために、わたしのしあわせのために、かれをころしちゃった。
私は彼を殺してから、マスクをしている。
あと、このロリータファッションも。
奇抜な恰好って結構すごい。いろんな人が目を背けてくれるから、誰からも私の顔をまじまじと見つめられるはない。皆が注目するのは私が着ているフリルたっぷりのお洋服にばかり。
人間ってなんだかんだ言ってお馬鹿さんだ。
でも、私は意外と今の自分が気に入っている。
フリルたっぷりのお洋服もそれに合わせた年齢不詳になるくらいの厚化粧も、ミルクティー色の髪も悪くない。結構、楽しい。
姿をかえると心まで変わる。
世界の終わりを考えるよりも、その日が楽しければいいじゃんって感じで生きられるようになったし、可愛いものに囲まれているおかげでいつだって頭を空っぽにして「かわいい!!」と口にできる。可愛ければ最強、可愛ければ無敵。可愛いものに囲まれた私は最強で無敵だ。
私は毎朝鏡にそう問いかけて微笑む。
もちろん、世界で一番かわいいのは私だ。だって、問いかけた鏡に映っているのは私だから。
私は世界で一番かわいい。
あれ、でもこのセリフって悪い継母のセリフだったかな?
でも、どっちでもいいじゃん。
可愛いが正義っていうしね。
私は今日も大好きなものに囲まれて生きていくの。
苦いのも痛いのもイヤ。
甘いお菓子と大好きなお洋服と可愛いものに囲まれて生きていきたい。
だって、それが女の子として正しい生き方だと思うから。
だからって、毎日いきていくのにルールがないわけじゃない。
私は朝は早起きだ。
朝早く起きるとちょっとだけ得をした気分になれる。
早朝のきれいな空気を胸いっぱいに吸い込みながら、汚れていない街の様子を見ることができる。
街だってちょっとだけ夜空の色が残っていて、寂しい色をしている。
灰色のビルに、冷たい空気、人がいないそんなコンクリートの塊はまるで世界の終わりを迎えたみたいな気分になれる。
女子高生だったころ、私はよく世界が終わる日のことを考えた。
世界が終わる日、私は何をしているだろう?
最後の晩餐のためにスイーツパラダイスを貸し切りにしているだろうか?いや、せっかくの最後なのだから奮発して資生堂パーラーとか千疋屋のフルーツパーラーがいい。明日には世界がなくなっちゃうんだからって、ニキビができることや夜眠れないこと、太ることも気にせずにお腹いっぱいケーキを食べたい。
バイキングで食べ放題といっても、いつもは細切れに切られたケーキの欠片を食べているけれど、貸し切りなのでケーキをホールのままフォークを突き刺したい。ああ、でもこの時のフォークはお気に入りの白くて柔らかい赤ちゃん用のフォークにしよう。銀色のひんやりと冷たいとがったフォークもいいけれど、あのフォークで食べるとなんともまろやかで優しい気持ちになれるから。飲み物は、一番高いメロンジュースじゃなくて、牛乳がいい。ちょっと高いグラスに氷を浮かべた牛乳。氷の周りだけバター色にみえるのがなんだか心をくすぐられる。いつもはすました顔で紅茶が好きなんて言っているけれど、なんだかんだいって私は牛乳が好きだ。
そうだ、世界が終わる日の朝は牛乳配達で届けてもらった瓶入りの牛乳を白い子猫と分け合って朝ごはんにしよう。
ミルク色の子猫がピンク色の舌で浅いベビーブルーのお皿に入ったミルクをなめとる。私はそれより濃い青色のマグカップにはちみつ入りのホットミルクをいれよう。
何時もと変わらないなんてことない朝を迎えて、いつもどおりにその朝をぐだぐだとすごす。それってとっても贅沢で貴族的だ。世界の終わりだからといって贅沢をしないほうがいいのかもしれない。
世界の終りの日にスイーツ食べ放題に行くのはやっぱりちょっとカッコ悪いので世界が終わる前日くらいにしておこう。
世界の終わる日にミルク色の子猫とであって、最後の一日をたいせつに生きる。
ちゃんとお化粧もするし、いつもどおりにドレスアップだってする。ちょっとだけ、贅沢してこの日のためのとっておきのワンピースも買っておく。
理想は、下妻物語で桃子が刺しゅうをいれたみたいな真っ白なジャンスカに素敵なバラの刺繍がいい。もちろん、ヘッドドレスもお揃いで。
ちょっと、怖いとおもって使っていなかった赤色のカラーコンタクトレンズも使おう。
あーあ、ドモホルンリンクルつかってみたかったなあ、なんて思いながら私は死んでいくのだろう。
真っ白なジャンスカにミルク色の子猫。
世界の終りの瞬間って何色なんだろう。
真っ暗だろうか?
隕石が落ちてきて真っ赤に燃え尽きるのだろうか?
明日のジョーみたいに白い灰になってしまうのだろうか?
世界の終わる瞬間はできたら白がいいな。
真っ白なジャンスカとミルク色の子猫を混ぜ合わせたみたいないろで、世界が終わった次の瞬間新しい世界がはじまるの。
真っ白ならいろんな色をつけられるから、新しい世界はあっという間にできあがるでしょ?
そんなくだらない事ばかり考えていた。
世界が終わるなんて簡単なことなのにね。
死ねばいいの。
それに気づいたのは、彼の世界が終わった瞬間だった。
私が彼の世界を終わらせてあげたの。
あんまりにも苦しそうだったから。
苦しそうな顔をして嘘をつくからいけないのだ。
嘘つきは罰があたるんだ。地獄で閻魔様に舌をぬかれるんだ。
苦しい嘘をいつまでもつくからいけないんだ。
うそなんかつくやつがわるいんだ。うそつきはみんなわるいやつなんだ。
うそつきなんてしねばいい。そのほうがみんながしあわせになる。
みんながしあわせになれるなら、うそつきもみんなにふくまれてしあわせになれるでしょう?
みんなのしあわせのために、わたしのしあわせのために、かれをころしちゃった。
私は彼を殺してから、マスクをしている。
あと、このロリータファッションも。
奇抜な恰好って結構すごい。いろんな人が目を背けてくれるから、誰からも私の顔をまじまじと見つめられるはない。皆が注目するのは私が着ているフリルたっぷりのお洋服にばかり。
人間ってなんだかんだ言ってお馬鹿さんだ。
でも、私は意外と今の自分が気に入っている。
フリルたっぷりのお洋服もそれに合わせた年齢不詳になるくらいの厚化粧も、ミルクティー色の髪も悪くない。結構、楽しい。
姿をかえると心まで変わる。
世界の終わりを考えるよりも、その日が楽しければいいじゃんって感じで生きられるようになったし、可愛いものに囲まれているおかげでいつだって頭を空っぽにして「かわいい!!」と口にできる。可愛ければ最強、可愛ければ無敵。可愛いものに囲まれた私は最強で無敵だ。
