「……で、ここからどうする?」
「え?」
「……俺は、友達じゃなくてもいいと思ってますけど」
そう言って彼は尻すぼみな口調でわたしに問う。
わたしもそう思ってるよ、そんな意味を込めて握ったままだった彼の左手をぎゅっとさらに握りしめた。
「え、痛い痛い、なに? 西園寺さんて結構ばか力だね?」
「えっ、なにそれ! いまのは『わたしも』って意味でぎゅってしたのに、ひどい!」
「ふふ、わかってるし」
「えっ、わかって……ええっ? 海姫くんって実は結構意地悪なんだね?」
「そうなの。俺のこと、これから知っていってね?」
いたずらっぽくそう言い、海姫くんは小さく笑った。
「……そういえば西園寺さん、学校中のイケメンっぽい人ばっかり見に行ってなかった?」
「えっ! それは……そうかも。だって目印みたいなものだし。ってなんで知ってるの?」
「そりゃ知ってるだろ。見てたし」
「えーやだ! じゃあやっぱりわたしのこと陰で笑ってたんだ! ひどい! 歌へたくそなくせに!」
「はあ? それは西園寺さんもでしょ!?」
「えっ、ひどーい!」
「どっちがだよ!」
けらけらと小さく笑いながら、言い合いっこ。



