それから毎朝、オレはメイドと共にイザベラの部屋に行くようになった。イザベラも最初の一日以降は素直に従うようになった。
多分、セシリオの言葉が何よりも効いたのだろう。黒い服をメイドたちに仕舞わせたのだ。そして代わりに、古い地味な服を出すように命じたので、オレがそれを奥にしまい、新しい服を入れた。
セバスチャンは、イザベラの服を買うことには何も言わなかった。それどころか、少しずつオレへの当りも弱まってきているようだった。
初めは明るいグレーから、ブルーグレーに変えて今は水色まで来た。茶色いワンピースは、ピンクベージュを通ってピンクまで。抵抗がないように、少しずつ色味を変えた。新しい服を見るたびに、セシリオは可愛いとイザベラを褒めた。セシリオに褒められれば、イザベラは喜んでそれを着た。