「『あなたは今日から私の私室に自由に入ることができます』そうおっしゃいました」
「な、な、な、で、でも、こん、な、朝から……」
「期待しましたか? でもまだ、交合いませんよ、ご安心ください」
「な! もう! あなたは!!」
「さぁ、着替えてください。メイドを連れてきました」
「メイドなど必要ないわ。自分でできます!」
きっぱりとしたイザベラの否定の声に、メイドたちはガッカリとする。
「自分でできていないようだから連れて来たんですよ。ご主人様」
「なにを」
「無様な髪のままで、女になれるとお思いですか?」
「失礼な!!」
「『どんな無作法も咎められません』、ご主人様がそうおっしゃいました」
強気で返せば、イザベラは口を噤んだ。
「さぁ! かかれ!!」