オレは体を起こした。興覚めだ。
こんな屈辱初めてだ。嫌がる主人を無理やりになんて、町一番の性奴隷の名が廃る。
好きにならせてやる。
「なにを言っているの。早く終わらせなさいよ」
イザベラも起き上がる。
「無理」
「なんで! さっさと終わればあなたは自由なのよ?」
「ご主人様いやでしょう?」
「いやだとかいやじゃないとか関係ないのよ。私は二十五までに済ませなければならない。だから済ませるだけよ」
「なんで?」
「私は後見人だからよ。甥が成人するまではこの家にいなければいけない。聖女になるわけにはいかないの。あの子の身寄りがなくなってしまう。嫌だなんて言ってられないわ」
まくしたてる様にイザベラが怒った。怒りに燃える瞳が黒く光って綺麗だ。初めてむき出しの感情で見つめられた。