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「もう…無理…
気持ち悪い…」
ご飯を1杯おかわりし、私は完全に止まった。
せっかく部員として認めてくれたのに…!
悔しい!!
「麻ちゃん、マネージャーは別にいいんだよ…?」
「は?」
「ノルマは選手だけで…」
まさか…!!
前を見ると、吹き出しそうな香月くんの顔。
「そんなに食ってると太るぞ。」
「んなっ!!!」
また!
また、騙された!!
「ひ、ひどい!
私は部員として認められて嬉しくて…」
「はいはい。立派な部員ですねぇ。」
「腹立つ!バカ!ハゲ!」
「お前より成績いいし、はげてねーし。」
ムカムカ~!
「はい、今後の予定説明します。」
何か言い返してやろうと思ってたのに、
顧問の先生が話を始めた。
「ちょ、麻ちゃん…」
隣に座る東郷さんがこっそり私に耳打ちする。
「香月くんといっつもあんな会話してるの…?」
「そ、そんなこと…
いつもは私の方が主導権をね。」
東郷さんは引いた表情を隠しきれていない。
「じゃあ風呂入って、明日は7時グラウンド集合!
以上。」
「「ごちそうさまでした!!」」
ちょっぴりマネージャー仲間に引かれて、
私たちの合宿一日目は幕を閉じた。