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昼休みーー
いつも教室でごはんを食べているけれど、
人気のない空き教室に来た。
「それで?ずっと何溜め込んでるわけ?」
よっちゃんはきっとずっと聞くのを
我慢してくれていたであろう質問を私に投げた。
「あのね…」
「……」
なんて言い出せば…
「えっと…私、いや…うーん…」
「……っ」
「あ、信じられないと思うんだけどね…」
「っっ…」
「あの…」
「ブチッ、
ごちゃごちゃ考えてないで早く言えーー!!」
「はいいっ!!
わ、私香月くんが死ぬ予知夢見て、
毎日香月くんのこと守ってるの!!」
「は?」
案の定、よっちゃんは意味不明というのを
全面に出した顔になった。
「うぅ…信じて…本当なの!」
「いやぁ…うーん…」
よっちゃんは首をひねるが、
すぐに「ありえない」と私を否定しなかった。
そこが優しさ!
そこがよっちゃんの良いところ!
「数週間前にね、香月くんがトラックに
はねられる夢を見たの。
それで、なんでかそれが予知夢だってわかった。
だから私が香月くんを守らなくちゃって…」
「もしかして香月くんと友達になったのも?」
「香月くんにバレないようにそばで守る口実。」
「この前香月くんと大連くんに呼び出されたのは?」
「私が香月くんの家から学校まで
毎日つけ回してるから。
ストーカーってキレられた…。」
よっちゃんは口をあんぐりと開けている。
やっぱり信じられないだろうか。
それとも下らなすぎて呆れてる…?
私は恐る恐るよっちゃんの次の言葉を待った。