カーテンの隙間から朝日が差し込む。 微かに鳥のさえずりが聞こえる。 梅雨の隙間の穏やかな朝。 ポツリと 手の甲に水滴の感覚。 部屋で雨が降ったのかと思った。 脳に残るけたたましいクラクション。 吹っ飛んだ自転車が私のすぐ隣で大破して 赤黒い血が道路を埋め尽くした。 もう一滴降った。 落ちてく 涙が 私はその朝、 悟った。 私が見たのは予知夢だ。 クラスメイトの香月くんが死ぬ。