彼女は僕の言葉を聞いて大きなため息をついた。
「ホント正直だね。でもそれが君のいいところなのかな? でも君はつまらないなんてことないよ。私は君と一緒にいるととっても楽しいよ」
「いいよ、気を使ってくれなくても。あの日、葵さんは僕に助け舟を出しちゃったから責任感じてくれてるんだね」
その僕の言葉に彼女は妙に戸惑っているように見えた。
「別に・・・・・そんなつもりないけどさ。大体、つまらないなんて自分で決めつけなくていいんじゃない? それは相手がどう思うかだよ」
「自分のことは自分が一番分かってるよ。それに僕はおもしろいこと言える言えない以前に女の子の前だと全然喋れなくなっちゃうんだ」
「自分のことを一番分かるのって、本当に自分なのかな? その人のいいところって、他人のほうが分かるってこともあると思うよ。それに女の子と話せないって言ってるけど、私とこんなに喋ってんじゃん」
――あ?
本当だ。
今気づいたが、女の子とこんなに自然に話すなんて初めてかもしれない。
「それにさ、君、よく見るとけっこうかっこいいし」
彼女はちょっと照れたような仕草をしながらもサラっと言った。
アクティブタイプの人はこういうことをサラっと言えちゃうんだ。
まあ社交辞令だろうけど。
でもこういう軽いところが正直とても羨ましかった。
「よくそういうことよくサラっと言えるね」
「こういうことはサラっと言わないと恥ずかしいの」
なるほどね。確かにそうだ。
「葵さんてさ、いつもこうやって人の応援するの?」
彼女は僕の質問に目を丸くした。
「そういうわけじゃないけど・・・・・でも人の応援するのって、やっぱり楽しいかな」
「確かに葵さんはいつも楽しそうだよね」
「うん。とっても楽しいよ。毎日友達とおしゃべりしたり、美味しいもの食べてるし、気持ちいいベッドで寝てるし」
「別に・・・・・そんなの当たり前じゃない?」
「うん、そうだよね。でもその当たり前なのが楽しいし幸せって思えるんだ」
僕はその言葉の意味がその時はまだ分からなかった。
彼女が思い出したように手をポンと叩く。
「リハーサルしよう」
彼女はいつものように唐突に叫んだ。
「リハーサル? 今度は何の?」
「呼び方だよ。名字じゃなくて名前で呼ぶの。そのほうが親しみを感じるでしょ」
「名前って?」
「ホント正直だね。でもそれが君のいいところなのかな? でも君はつまらないなんてことないよ。私は君と一緒にいるととっても楽しいよ」
「いいよ、気を使ってくれなくても。あの日、葵さんは僕に助け舟を出しちゃったから責任感じてくれてるんだね」
その僕の言葉に彼女は妙に戸惑っているように見えた。
「別に・・・・・そんなつもりないけどさ。大体、つまらないなんて自分で決めつけなくていいんじゃない? それは相手がどう思うかだよ」
「自分のことは自分が一番分かってるよ。それに僕はおもしろいこと言える言えない以前に女の子の前だと全然喋れなくなっちゃうんだ」
「自分のことを一番分かるのって、本当に自分なのかな? その人のいいところって、他人のほうが分かるってこともあると思うよ。それに女の子と話せないって言ってるけど、私とこんなに喋ってんじゃん」
――あ?
本当だ。
今気づいたが、女の子とこんなに自然に話すなんて初めてかもしれない。
「それにさ、君、よく見るとけっこうかっこいいし」
彼女はちょっと照れたような仕草をしながらもサラっと言った。
アクティブタイプの人はこういうことをサラっと言えちゃうんだ。
まあ社交辞令だろうけど。
でもこういう軽いところが正直とても羨ましかった。
「よくそういうことよくサラっと言えるね」
「こういうことはサラっと言わないと恥ずかしいの」
なるほどね。確かにそうだ。
「葵さんてさ、いつもこうやって人の応援するの?」
彼女は僕の質問に目を丸くした。
「そういうわけじゃないけど・・・・・でも人の応援するのって、やっぱり楽しいかな」
「確かに葵さんはいつも楽しそうだよね」
「うん。とっても楽しいよ。毎日友達とおしゃべりしたり、美味しいもの食べてるし、気持ちいいベッドで寝てるし」
「別に・・・・・そんなの当たり前じゃない?」
「うん、そうだよね。でもその当たり前なのが楽しいし幸せって思えるんだ」
僕はその言葉の意味がその時はまだ分からなかった。
彼女が思い出したように手をポンと叩く。
「リハーサルしよう」
彼女はいつものように唐突に叫んだ。
「リハーサル? 今度は何の?」
「呼び方だよ。名字じゃなくて名前で呼ぶの。そのほうが親しみを感じるでしょ」
「名前って?」