僕は何も声を掛けることができず、茫然と麻生さんの後ろ姿を見送った。

結局、僕はほとんど喋ることができず、人生二回目のデートもこうして大失敗に終わった。

最低だな! 僕は。
心の中でそう叫んだ。

葵さんを怒らせて、麻生さんを呆れさせて。
二日連続で女の子を傷付けてしまったみたいだ。

やっぱり僕にはまだ女の子と付き合うのは無理ないのかもしれない。

すっかり自信を無くしてしまった僕は、家に帰ってからも動くことができず、ベットの上でぼーっとしていた。

疲れてはいるのに、眠ることもできなかった。
時計が進むのが異様に長く感じられた。

よし、明日、学校で彼女に謝ろう。
そう思いながら毛布を被る。