ついに……クリスマスイブの日を迎えてまった。今日は寒くて、天気予報では夜には雪が降るって言っていた。

 今日のデートで、私はファーストキスをしたいと思っている。今日こそは……逃げずに翔太先輩の愛を受け止めようと思っている。

 まだ中学生だからデートは昼間だけって両親と約束している。翔太先輩は受験生だから本当はデートしてる場合じゃないはずなのに。

 受験勉強にも息抜きが必要だと言って、デートの時間を作ってくれた。私はそれだけで嬉しいんだけど……キスをするって決意したら、何故かそわそわして気持ちが落ち着かない。

 私にとって家族以外の人と過す、初めてのクリスマス。親から夜間外出は禁止されているので、昼間しか翔太先輩と逢えないのは残念だけど、楽しい時間になればいい。

 中学生だから仕方ないけど……本音はイルミネーションの街中を恋人と歩きたかった。高校生になるまではその夢はお預け。

 門限は17時だから、その前に帰らなければならない。夜は去年までと同じく、家族でホームパーティー。

 彼氏が出来たのに、なんか虚しいって気持ちなのが本音だ。翔太先輩からメールが届いたので、すぐに携帯を開いて見た。