ぴゅうと北風が吹きつける。美久は思わず首をすくめた。
もう年も明けて一番寒い時期なのだ、夕方にもなれば外は随分寒い。
今日は掃除当番がなく、また部活もなかったので、早く図書室に行けるだろうと美久は楽しみにしていた。
今日は水曜日ではないので、快との待ち合わせはない。快は部活があるようだったのだ。
美久の文芸部はなかったので、フリーの放課後のはずだった。なので一人で図書室に行く予定で。
でもその前に先生に呼ばれていたので職員室へ向かう、予定だった。
予定が変わったのは、クラスの子に言われたのだ。
放課後、「ちょっと桜木先生に呼ばれてるから行ってくるね」と留依に伝えて、そのまま教室を出たところで、ある子に捕まった。
「ああ、綾織さん。先生、体育館の前で待ってるって。伝えてって言われたの」
「そうなんだ。ありがとう」
伝言をしてくれたのだと思って、美久はその子にお礼を言った。それでそのまま指定されたところへ向かったのだけど。
どうやらそれは、本当のことではなかったようなのだ。
だって、体育館前の渡り廊下にいたのは、呼ばれていた桜木先生ではなかったのだから。
もう年も明けて一番寒い時期なのだ、夕方にもなれば外は随分寒い。
今日は掃除当番がなく、また部活もなかったので、早く図書室に行けるだろうと美久は楽しみにしていた。
今日は水曜日ではないので、快との待ち合わせはない。快は部活があるようだったのだ。
美久の文芸部はなかったので、フリーの放課後のはずだった。なので一人で図書室に行く予定で。
でもその前に先生に呼ばれていたので職員室へ向かう、予定だった。
予定が変わったのは、クラスの子に言われたのだ。
放課後、「ちょっと桜木先生に呼ばれてるから行ってくるね」と留依に伝えて、そのまま教室を出たところで、ある子に捕まった。
「ああ、綾織さん。先生、体育館の前で待ってるって。伝えてって言われたの」
「そうなんだ。ありがとう」
伝言をしてくれたのだと思って、美久はその子にお礼を言った。それでそのまま指定されたところへ向かったのだけど。
どうやらそれは、本当のことではなかったようなのだ。
だって、体育館前の渡り廊下にいたのは、呼ばれていた桜木先生ではなかったのだから。