ぐううううっ。

突然、空気の読めない私のお腹が鳴って、思わず両手でお腹を押さえた。
そういえば今何時だろう?
高志とファミレスで夕食を食べてからずいぶん時間が経っているように思う。

「何か食べるか?」

「い、いえいえ、おかまいなくっ。」

慌てて断るも、咲耶姫様は奥から両手いっぱいに何かを抱えて戻ってきた。それをこたつの上にどさっと置く。

「お菓子!?」

ポテチやチョコ、グミやお煎餅、普段見たことのあるお菓子が山のように積まれ、私はお菓子と咲耶姫様を交互に見てしまう。
何と言うか、ギャップだ。

「神様でもお菓子食べるんですね?」

ほんの軽い気持ちで聞いただけだったのに、

「登山者からのお供え物だ。」

まさかの重い答えが返ってきて、私は伸ばしかけた手を引っ込めた。
神様へのお供え物を、私が食べるわけにはいかないでしょう?

「遠慮せずとも良い。」

いやいやいやいや、遠慮するでしょうに!
神様へのお供え物を食べるとか、罰当たりもいいとこじゃないか。

そんな私の気持ちなど知らずして、咲耶姫様はポテチの袋を開けた。
まさかのパーティー開けだ。