明け方、隣で一糸まとわぬ姿で眠っている希を起こさないようにそっと起きた翔馬は、まだ薄暗い部屋でぼんやり考えを、まとめ切れずにいた。
薄明かりからやがて明るくなってゆく。
この静かな時間が翔馬は最も好きな時間で、最もガードの弱い時間帯であったかも分からない。
「…ん?」
目をこすりながら希が起きた。
「…どうしたの?」
「何でもないよ」
「…翔馬、私はここにいるよ」
だから一人で悩まないで、とキスをする。
「希…ありがと」
再び、二人は身体を絡ませてゆく。
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