月曜日の夜、雨のさなか車で来たのは希で、

「どうしても逢いたくてさ」

 日曜日までのライブがはねて、明日がオフらしい。

「なんかちょっと週刊誌しつこいから、あんまり来られなくてゴメン」

「いや、大丈夫だよ。希が無事なら」

「ありがと」

 希は翔馬の頬にキスをする。

 部屋へ招き入れると、希は翔馬の首に腕を回し、甘いキスをしてきた。

「まったく…宮崎希を本気にさせるなんて、イケナイ人なんだから」

 ファンが見たら翔馬は殺されるよ──そう言いながら、しかし希はキスをやめようとはしない。