仮にそれで彼女ですってなったら、と翔馬は訊いてみた。

「ほら…だって私、ただのコンパニオンだから」

「あのなぁ、こっちはクビがかかってるんだからさ」

「でも私が仮に先輩の彼女だったとしても、私なら気にしないで同じことを言うと思う」

 だって今カノってかなりのパワープレーヤーだから、と菜々子は述べた。

「だって彼氏彼女がいるってのは、どうやっても覆せないもん」

 菜々子はもしかしたら、誰か気になる人があるのかも知れない。

「そっか…でもありがと。助かったわ」

 翔馬の通話は切れた。