やや間があってから翔馬は、

「ちゃんと理解してくれれば、大丈夫なんじゃないかなぁ」

「先輩みたいに、話せばきちんと分かってくれて、理解してくれる人ならいいんですけどね」

 ネギ焼きが来た。

「コンパニオンって、たまに枕営業みたいなお持ち帰りとかがあるんで、その人に嫌われたらどうしようって…」

 菜々子は眉をひそめた。

「仮に俺なら、コンパニオンだろうがキャバ嬢だろうが、綱島は綱島だろってなるからなぁ」

「…そっかぁ」

「なんか参考にならなくて、悪かった」

 翔馬は少し凹み気味に言った。

「…でも先輩に打ち明けて良かった。どうしたらいいか分からなかったから」

「役に立ったなら良かった」

 スパークリングワインのおかわりが来たので、菜々子と再びグラスを鳴らした。