私の……気持ち……。

　私は……。

　今日、市野瀬くんと一緒に過ごしてわかったことがある。

　正確に言うと、市野瀬くんに気持を打ち明けられたときに気付いた。

　それまでは、この気持ちがなんなのかよくわからなかった。

　市野瀬くんは友達。
　他の友達と同じ友達。

　のはずなのに、市野瀬くんと一緒にいると、他の友達とは違う気持ちがこみ上げてくる。

　それなのに私は気付けなかった。

　私の本当の気持ちを気付かせてくれたのは市野瀬くん、君だった。

　君が私に『友達をやめたい』と言ったとき、私は今までに感じたことのないショックを受けた。
　ショックを受けたのは、君と友達になれなくなってしまうからではない。
　市野瀬くん、君を失ってしまうのではないかと思ったから。
　君を失ってしまったら、私は辛くて辛くてたまらないから。
　だけど、そのショックな気持ちも、君の最高の言葉が救ってくれた。
　君が私のことを想ってくれていることを伝えてくれたとき、私は今までに感じたことのない最高の幸せを感じた。
　そのとき私は確信した。