注文するものも決まって注文を済ませて、しばらくすると注文したものがきた。


 そして注文したものもそろって、みんなでご飯を食べている。

 そのとき。


「ねぇ、杏樹ちゃん。大翔が少女マンガを読むようになったのはね」


「おい‼」


 香織さんがそう言いかけると、市野瀬くんがすごい勢いで香織さんの話を遮った。


「なによ大翔、別にいいじゃない。それにあんたが少女マンガ好きなのは、もう杏樹ちゃんは知ってるんだから」


「そうなったのは一体誰のせいだと思ってるんだよ‼」


「まあまあ、そうカリカリしない」


 怒り気味の市野瀬くんに対して、ニコニコして話している香織さん。

 気持ちに余裕がある香織さんに比べて、市野瀬くんは気持ちに余裕がないように見えた。


 そして香織さんは話し始めた。


「私たちは4人姉弟なんだけど、その内訳はご覧の通り、女子3人、男子1人でしょ。それに大翔は末っ子。年齢は長女の架純お姉ちゃんと末っ子の大翔では13歳離れているの。両親も共働きしているというのもあって、私たち3人の姉は末っ子の大翔の世話も兼ねてよく一緒に遊んでたの」